µ-Ziq : In Pine Effect
ARTIST / µ-Ziq
TITLE / In Pine Effect
LABEL / hi-rise
DATE / 1995
TITLE / In Pine Effect
LABEL / hi-rise
DATE / 1995
2145。過去盤レビュー。フル盤としては3rd。ちょっとずつスタイルが一定してきているのだろうか。イントロが予感に満ち始めている。ビートはまだ大味な部分があるけど(もちろん次作に比べての話しだけど)、ベッドルームで脳みそを沸騰させる手法が見え隠れしている。レーベルはまだvirgin傘下ではるものの、クレジットにplanet-muの名前も見え隠れし始めている。そろそろ本気を出しますよといった趣があり、ファンとしてはニヤニヤできます。ネット上のいろんな評判を見てますとM2の'With A Sound'の評判がとてもよろしい。確かにキャッチーで華やか、きらきらしている。でもやっぱり大味なんですね。やっぱり詰め込む癖は直っていなくて本作でも70分を超える内容となっている。そこまでリスナーを捕まえておけるかといえば、そーでもない。ストリングス使いに変化はなく、哲学的というにはほど遠い陽気さと陰鬱さでもって攻めてくるところも代わりがない。思慮深くはない。素直なところがかわいらしさでもあるし、一方で、Aphex Twin他ほどに、一般へと広がりを強めてない理由でもあると思う。次回作の"Lunatic Harness"だけは別格だけど。M6なんかに、ちょっと萌芽が見えるかなあ。まだまだ高速ビートの敷き方ではないけど、やや変則的にビートを作っておいて、高音でメロウな旋律をのせている。アクロバティックな展開はないけど、ささやかな次の話を感じることができます。でもどこまでも大味...。M8なんかはAFXみたいな凶暴さがあるけど、やっぱり表面的に落ち着いてる印象があるしね。音は結構似てるんだけど。1995年はAphex Twinが"...I Care Because You Do"によって哲学的テクノへと足をかけた時代であり、Paradinasさんも何かしら共鳴する部分があったに違いない。Richardの世界観とは何か違うアプローチ。追いつけ追い越せの意識。で、μ-Ziqについていえば僕自身は、当時のクラブを徘徊したわけでも、同時代的にリリースを追いかけているわけでもないのだが、それでも、Aphex Twinフォロワーなどではないと思う。これはRichardの尊大で成功した人物の影にどうしても隠れてしまうからこその言説ではないだろうか。本作以後、Squarepusherの登場も経て、コーンウォールは充実期を迎えるとき、Paradinasさんも、一緒になってビートをつむぎ始める。そのときまで、さほど時間はかからなかった。