Black Flag : The Process Of Weeding Out
ARTIST / Black Flag
TITLE / The Process Of Weeding Out
LABEL / sst
DATE / 1985
TITLE / The Process Of Weeding Out
LABEL / sst
DATE / 1985
2320。以前紹介した盤"Wasted Again"。4曲入りEPです。それでも30分弱あります。インストです!それゆえ、この時期ボーカルを務めていたはずのHenry Rollinsのクレジットはない。メンバーはバンドの顔にしてUSインディの核心Greg Ginn(ギター)、Mike Wattの嫁であるかわいこちゃんでバンド唯一の女性メンバーとなったKira Roessler(ベース)、そしてDescendentsのメンバーでもあったBill Stevenson(ドラム)。ハードコアな態度が、ボーカルを消去し、メッセージはその身振りにこめられるようになった。海賊のようなアナーキーぶりを発揮するには、単純かつ直裁な3コードで勝負するというよりも、ある程度複雑な演奏スキルを必要とする。本作では、らしくないたっぷりとした尺でもって1曲を弾ききる。決して、数学的な快楽があるわけではないが、そのアンサンブルは衝動をしっかりと受け止めるだけの力がある。素晴らしい。なぜこのようなアプローチが取られたのかは定かではないが、本作のようなやり方を構想することによってGreg Ginnは単なるレーベル・オーナーでも、凡百のギタリストの1人でもない、羨望を集めるカリスマになったのだろう。Greg Ginnのうなるギターは、誰もが気軽にアプローチできるものでも、しようと思うものでもない思弁を含んでいる。言葉なく響いている。本作がリリースされた経緯は分からない。インナー・スリーブによれば、彼らの音楽に伴う諸問題(卑猥なジャケットや歌詞内容)がもたらす規制(レコード店が彼らのレコードを排除し始めたという)にうんざりしている節が読み取れる。それに抵抗するための手立てをGreg Ginnは模索していたのだろう。いやいや、自分でやっとることやがな。もちろんことはそう単純ではないかもしれない。Black Sabbathなど70年代のメタルを再考することで、演奏にも敬意をはらったハードコア・バンドとして登場し、当時の一筋縄ではいかない気分のキッズを心酔させたBlack Flagだが、そこからさらに1歩進もうとしたのかもしれない。1986年にバンドは解散する。速さは、重さへと移行する。もちろん、俺たちが好きなUSインディーの多くは、同じようなアプローチをさらにずっと推し進めることになる。