下村陽子 : 聖剣伝説 Legend of Mana - Original Soundtrack
ARTIST / 下村陽子
TITLE / 聖剣伝説 Legend of Mana - Original Soundtrack
LABEL / squaresoft
DATE / 1999
TITLE / 聖剣伝説 Legend of Mana - Original Soundtrack
LABEL / squaresoft
DATE / 1999
1568。2枚組み。ゲーム音楽の名盤を紹介するシリーズ。今回は現在はフリーとなっています下村陽子さんですね。これまで聖剣伝説がらみで2作のサントラを紹介しました(参考:12)。聖剣関係は今の所すべて作曲者が違います。個人的には、ナンバリングがつくメインシリーズしかやったことないので、思い出補正なしで素敵だと思えるのは本作の力でしょうか。現在はメインシリーズよりも外伝的な《~of MANA》シリーズがなじみ深いかもしれませんが、本作『LOM』はその第一作にあたります。ゲームシステムなど結構根本的に変化しているようですね。プレイステーションでした。ゲーム自体はやったことないので置くとしても、実は下村さんもそれほど馴染み深くないのですね。しかし秀逸な音楽を備えた諸作を多く担当しています。『ライブ・ア・ライブ』、『スーパーマリオRPG』、『パラサイト・イヴ』、《キングダムハーツ》シリーズなどなどはこの下村さんが手がけたものなんですね。どれもゲーム音楽愛好家に好まれる諸作です。本作のように先達たちをある程度参照しつつ構成されものもあれば、独自に世界観をゼロから構築する手法も持ち合わせています。このような多様性が下村さんを他のゲーム音楽作曲家たちと区別する要因かもしれません。「え、これも下村陽子なの?」という良い意味での驚きがあります。裏を返せばブシとなる旋律やスタイルを持っていないということにもなりますが。この検証は僕自身が他の作品をもう少し聴き込むことで今後確認したいと思っているしだいです。てか下村さん自身も、本作のライナーに「節操のなさ」を公言していますが。本作も十全に名盤の資格を有しています(世間的にも評価は高い)が、唯一戦闘曲らしき数曲があまり良いできだとは思いませんでした。ボス系の曲でしょうか。これもライナーでヘヴィメタ系とのオーダーを受けたもののそれに対する疎さが愚痴っぽく吐露されていました。向いてないということかもしれません。まあそれを差し引いても本作は名盤だし、下村さんは天才の1人なんだが。