Frank Zappa & The Mothers Of Invention : Playground Psychotics
ARTIST / Frank Zappa & The Mothers Of Invention
TITLE / Playground Psychotics
LABEL / barking pumpkin records
DATE / 1992
TITLE / Playground Psychotics
LABEL / barking pumpkin records
DATE / 1992
1567。2枚組み。Zappa先生によれば「このアルバムは単なるロックンロールを超えて社会人類学の危険な領域へと踏み込んでいる。これは若手音楽家たちが1970年代初頭におけるツアーの世界に身をもって参加する機会をあたえてくれる」といいます。どうりで粗雑な対話が繰り返されているわけだ。いわゆる裏側ってやつですね。Zappa先生がこのような手法を思いついたあと、嬉々としてポータブル・レコーダーを持ち歩いている様子が手に取るように分かります。かなりファン向きの内容であるがゆえに、本作を1番最初に買った人はもう二度と先生には近づかないことでしょう。しかし断続的にさしはさまれるライブ音源のすばらしさを聴けば、忍耐も悪くないと思えるかもしれません。あるいは逆に鮮烈な印象を獲得することさえできると信じています。とはいえ、世間的な本作の白眉はディスク1のM23からM26のフィルモア・イーストにおけるライブ音源でしょう。そうですね、John Lennon、Ono Yokoら夫妻との共演音源です。John盤のミックスは"Some Time In New York City"に収録されたり、はずされたりしているようですが、先生をはじめとしたMothers演奏をぞんざいに扱った自己中的なものだったらしいですね。僕は当該の盤を聴いたことがないので知りませんが、なんかLennon Yoko夫妻は調子こいてそんなことしそうだから困る。ところが真の博愛主義者であるZappa先生はその日の共演がどういうものであったのかを明らかにしようとしています。素敵です。本当にYokoの奇声は入らないから先生方の卓抜な演奏を聴かせてくれといいたい。だからアートかぶれは嫌いなんですよ。あなたは自分の個展で勝手にゲップでもしていてくれといいたい。とはいえ、総じてほほえましい盤ですね。