V.A : Myths 1 - Instructions For Survival
ARTIST / V.A
TITLE / Myths 1 - Instructions For Survival
LABEL / sub rosa
DATE / 1984/1995
TITLE / Myths 1 - Instructions For Survival
LABEL / sub rosa
DATE / 1984/1995
1190。これまで紹介した神話シリーズ(VOl2、Vol3)。sub rosaが誇るアーカイブ・コンピの第一弾です。オリジナルのLPが80年代中盤であることを考えると、神話認定がかなり早いです。しかし現在で考えれば収録されている作家はたしかに神話化しているともいえなくもない。神話というのは、常に伝統的な詩学において、作品創作の模範とすべき源泉として機能してきったが、そういう概念装置を適用していると考えてよいのだろうか。つまり、単純にいえば、そこからインスパイア的なことである。収録されている作家群を見れば、それはリスナがそれぞれ判断できることだろう。M1はMark Stewart And The Maffia(参考:1)。M2はビートの神様William S. BurroughsとMartin Olsonという人のコラボで、もちろん語りが主体。それにしてもBurroughsはこの手の文脈でよく音源として朗読が取り上げられるが、このようなアプローチをとるBurroughsも研究されているのだろうか。多分されているんだろうな。M3M4はThis Heat関係の盛り上がりに呼応して少し名前の広がったCharles HaywardのユニットThe Camberwell Nowです。意外と牧歌的な曲を聴かせてくれます。テープを使用するためそれでも少し変ではあるけれども。M5M6M7はMartyn Bates(参考:1)とPeter Beckerによるコラボ。そもそもこの2人はEyeless In Gazaで活動していましたので、そちら名義と考えられるかもしれない。潜在的に持つ不可思議なただよいは、かなり閉塞的ではあり、眠りを喚起する。とまあ。こういう具合で、それこそそれほど時代がたたずに、このようなコンピに選び取られるということは、注目に値する4組ではないでしょうか。あるいは、84年当時は黙殺されたのかもしれません。つまり、今になって僕のようなリスナに過去を届けることこそ、この神話シリーズが有効に機能するために要求される時間の経過なのかもしれない。