Mark Stewart & Maffia : Learning To Cope With Cowardice
ARTIST / Mark Stewart & Maffia
TITLE / Learning To Cope With Cowardice
LABEL / on-u sound
DATE / 1983/1991
TITLE / Learning To Cope With Cowardice
LABEL / on-u sound
DATE / 1983/1991
1104。The Pop GroupのヴォーカルMark StewartがEvar Wellington(ベース)、Eskimo Fox
(ドラム)、Desmond 'Fatfingers' Coke(キーボード)といった同志を引き連れて世に送り出した反抗のための初ソロ作。プロデはもちろんon-u soundのボスAdrian Sherwoodとの共同。基本的に続くソロ名義2作目が名盤とされているが、そこではヒップホップへのビートへと移行しているという。本作は、よりon-u soundの主流派に近く、レゲエなビート(Maffiaたちがジャマイカンであるところも重要であるが)がしかれており、刻まれるビートの波具合が悪酔いを誘います。2ndにも引き継がれるダビーな感覚は、ちょっと聴くと非常にまったりしてしまうものだが、そこはとにかく怒りでぶちぎれていたThe Pop Group出身者のMark Stewart、正直まったりなんかできません。暴力的です。それはジャケの黒さが物語っていることでもありますが。飛び交うカットアップ・コラージュが散弾銃のように首尾一貫した音楽の流れを破壊していきます。ここは戦場です。長くは生きられないものです。音量調節も明らかにつまみの弄り方がおかしい。突然いきなりベース音がブーストされたりし、スピーカに優しくない。しかし全編を通じて妙に耳に残るという全体性を構築しているというのが、かつてポップをアイロニカルにではあれ頭に関したバンドのヴォーカリストの力量であり、現代的に語り継がれる力なのだろう。鼻をかむ前に、現実を直視せよ。男子なら直示的に勃起せずにはいられない。