Led Zeppelin : II
ARTIST / Led Zeppelin
TITLE / II
LABEL / atlantic
DATE / 1969
TITLE / II
LABEL / atlantic
DATE / 1969
1787。以前紹介した盤"S/T"。勢いそのままにリリースされた誉れ高き2nd。M1から飛ばしまくりで、Pageの長いリフに対する間奏もだらだらしない切れ味がある。プログレバンドなのかと思うほど緩急をつけた球を投げる。リズムが良い。すごい返しである。1stで色濃かったブルース色を下地として偽装し、別なるものに塗り替える短期間の手法は、あっという間すぎて当時の人々は腰にきたと思う。これが、新しいロックの形かと。ハードロック?かと。声はどこまでも広く、ギターは常に印象的なリフをはき捨て、ドラムは着実すぎる情熱をたたえ、ベースはそれらすべてに対応する。まさに時代のスーパーバンドだったんだと思う。Frank Zappa大先生の感性に近いものを感じたのは僕だけかもしれない。ふざけ度合いに天地の差があるけど。メロウな旋律であってもしっかりと仕上げていくのが時代のグループである。グルーブだけではない。サンキュー。本作によって、The Beatlesの"Abbey Road"はビルボード1位から転落する。まさにBは大文字として過去化され、伝説の道を歩き始めることになった。そして時代は70年代へと、もっとも芳醇な音楽性を、パンクからプログレまでの触れ幅を持ってチャートに流し込むメルティングポットへと移行していくことになる。Led Zeppelinがやってのけたのは、ほかでもない、いち早く〈次の話〉をし始めたことであった。売れっ子たちがただの手癖と勢いで完成させた名盤である。