Led Zeppelin : S/T
ARTIST /Led Zeppelin
TITLE / S/T
LABEL / atlantic
DATE /1969
TITLE / S/T
LABEL / atlantic
DATE /1969
1784。いわゆる名盤。2011年、戦後初の記録的円高を背景に輸入盤が投売りされているので、それに多少なりとも乗じてみる。今までLed Zeppelinをスルーしてきた理由は特にない。しかしアプローチする理由も特になかった。僕のイギリス60年代はThe Beatlesによって幕を閉じ、関心はあらぬ方向へ離散し、もはやクラシックに回帰するゆとりはなかった。で、大学時代。ポピュラー音楽の授業を受けていたとき、時代に応じたサウンドの特徴を教示されるという展開があった。そのとき、イントロで聴かされたのがLed Zeppelin。音の特徴は、明らかに70年代を示しているが、このキャッチーさとある程度のスタイル、あるいは大学の授業で取り上げられるというメジャー感、等々から推測し、僕は聴いたこともないLed Zeppelinの名前をはじきだすことになる。ある意味、無知と不在においても外堀でアイデンティティを主張するほどのバンドである。というか、世界でも有数のセールスを誇るバンド。聴いたことがないなどといえる人のほうが少ない。本作はそんな彼らの大いなる1st。ブルースベーシストWillie Dixonの曲M3M8や、トラディショナル音楽をカバーM2しながら、自分たちのルーツをハードに演出していく。スーパーグループThe Yardbirdsの魂は、しっかりと受け継がれ、世界を席巻するのは簡単だったというわけでしょうか。ボーカルも強い。間奏は確実な見事さを各パートが、特にドラムが、提示している。僕たちは、オールドなどという言葉は信じない。少なくともLed Zeppelinに関しては。