Juan Atkins : 20 Years Metroplex 1985 - 2005

ARTIST / Juan Atkins
TITLE / 20 Years Metroplex 1985 - 2005
LABEL / tresor
DATE / 2005 / 2010

1741。myspace。tresorリイシューの一環。2枚組。タイトルどおりの内容。重要なのは、ソロ・ユニットとはず、Juan Atikinsがかかわった色々なプロジェクトを横断するベストだということ。テクノの創世記から放たれ続けたクラシックの数々が、最新のクリアな音で（それゆえバージョンは最新なので、初期Ver好きはそれを手放さないように）、まとめて一気に手に入るという幸福。かみ締められるそれ。よいじゃないか。僕にはどれがどの程度クラシックなのかを丁寧に語るほど知識がないので、とりあえずプロジェクトや変名を挙げておく。Cybotron（参考）、最近ではMad MikeらとがんばっているModel 500、80年代後半に一時期使われた名義Channel One、90年代から現在まで使われてる名義Infiniti、Thomas FehlmannとMoritz von Oswaldによる3MBとのコラボ、90年代前半に組まれたDianne LynnとのVision、といった感じ。そのオリジナリティーのみが持つ存在感によって、最近では来日し過ぎじゃなねーかというくらいフェスやらでその名前を見る。ありがたみがなくなるんじゃないの、という僕の不安をよそに、しかしオリジネーターはその第一歩によって、有価値が確定された勝ち組であり、それだけでもはやありがたいままで一生を過ごすのだ。しかし、その多くを占めるレトロ・エレクトロのほかにも、ハードミニマルっぽいもの、宇宙的なものと、あらゆるテクノのスタイルを提示している本作から漂う凄みは、言葉にしようがないのかもしれない。とりあえず、ミニスカ女子高生に、「Juan Atkinsも聴いたことないの、きもーい」といわれないように、勉強しておきましょう。手軽な入門盤であり、重要作。