Big Black : Pigpile
ARTIST / Big Black
TITLE / Pigpile
LABEL / touch & go
DATE / 1992
TITLE / Pigpile
LABEL / touch & go
DATE / 1992
1656。以前紹介した盤" The Rich Man's Eight Track Tape "。Dave Riley(ベース)、Santiago Durango(ギター)、Steve Albini(ギター、ボーカル、ドラムマシーン)という布陣。スタジオ盤というわけではなく、1987年Big Black最後のヨーロッパツアーの際に録音されたライブ盤。"Songs About Fucking"を引っさげてのライブだったと思われる。ドラムをマシーンに任せるという革新的な手法によって、新しいハードコアスタイルを確立しようとしたBig Black(Big Blackのクレジットには、メンバに並んでRolandと書かれている)そのインダストリアルな自動性が強調されつつも、マザーファッカーなプレイスタイルはきわめて動物的なカロリーを感じる。「みんなを、そいつが値するだけの敬意払って、扱え」「俺たちの虚栄心や野心に訴えてくるやつらを避けろ」「できるだけ「音楽シーン」なるものから離れて行動しろ」「その過程においてどんなたわごとにも耳を貸すな」という信条のもと、Big Blackはインディペンデント精神を貫いていく。そのかっこよさ。その素敵さ。レコードが何枚売れようが同でもいい、というAlbini先生が教えてくれるのは、現在の死んだ音楽シーンが必要とする愛なのだと思う。いいじゃないか、名誉が得られなくても。誰かが君たちに心酔し、君たちを支えてくれるはずだ。しかも、このご時勢ならではの、世界中の誰かが。音楽で金をもうけようなんて考えるな。それは糞どもの意見である。音楽は、君と僕らを反物質的に満たすものであるはずだ。...僕はこのような言説をもはや信じていない。しかし君たちは、それを信じていなければならない。これからの君たちは。Albini先生のライナーも含めて良い盤だ。