Jaylib : Champion Sound
ARTIST / Jaylib
TITLE / Champion Sound
LABEL / stones throw records
DATE / 2003/2007br>
TITLE / Champion Sound
LABEL / stones throw records
DATE / 2003/2007br>
1655。デトロイトの天才J. DillaことJay DeeとL.Aの天才Madlib。00年代の到来を高らかに告げた2人のプロデューサーのぶつかり合い、ということでよろしく。Dillaさんはご存知のように2006年病気で高いされました。おそらく、さほど詳しくはないですけれども、ヒップホップ業界は大きな影響を受けたのでしょう。Dillaの仕事としてはCommonによる"Like Walter for Chocolate"などが有名。Madlibといえば、ジャズを新解釈しようとする姿勢が買われる(これは多方面にポピュラー音楽を眺める場合の切り口に過ぎないが)。本作は2003年にリリースされており、互いが互いに曲を提供し、それを互いにラップするという形式で仕上げられている。おそらく追悼の意味もこめられてリイシューされた2007年盤はデラックス仕様であり、Madlibが新たにリミックスした曲や初CD化のインストを収録したジャケ違いの2枚組となっている。正直disc 1のよさはいまいちよくわからない。決してラップが気持ちよいわけでもないし。しかしdisc 2を聞けば、2人がそれぞれオリジナリティに満ちたビートメイカーであることがわかると思う。なかなか斬新なトラックが並んでいる。インドフレイバをちりばめながら、簡素でありつつねじれた配置のビート。これがおそらく最先端でヒップなものだったのだろう。全体の構成は、企画段階からぐずぐずになることは見えていただろうが、現代のリスペクトの総体が本作を作らしめたといっても過言ではないように思う。てか各曲のトラックはマジで攻めすぎだ。全体性の欠如というのは、名盤認定において致命的ではあるけれど、世間体と遅れた追悼の意をこめて推奨します。個人的にはDillaの"Dounts"がほしいのですね。