The Shaggs : Shaggs' Own Thing
ARTIST / The Shaggs
TITLE / Shaggs' Own Thing
LABEL / red rooster records / hayabusa landings
DATE / 1982 / 2008
TITLE / Shaggs' Own Thing
LABEL / red rooster records / hayabusa landings
DATE / 1982 / 2008
1558。以前紹介した盤"Philosophy Of The World"。世界初CD化。2nd。帯いわく「姉さん、事件です!!」。1st以降のスタジオ音源ライブ音源を集めたもの。発売の経緯としては、200枚限定でリリースされた1stを救済したNRBQのTerry Adamsらの尽力により、The Shaggsが鑑定書つきで1980年に広がったわけですけれども、その流れに乗ってお蔵だし音源をだしてやろうとしたわけです。ライナーノーツとしてNRBQのドラマーであり、1999年のThe Shaggs再結成ライブのときにHelenに変わってドラムをたたいたTom Ardolinoへのインタビューが掲載されていますが、非常に興味深い話に満ちています。楽譜が存在する、とか笑。レコーディングされた時期は1st以降とはいえ、70年代前半ということですけれども、本作を聴いて一番驚いたのは演奏がうまくなっているということです。まあぎりぎりですけど、ちゃんと弾けてる。その意味では、非常にすっきりとして、構成に関わる音楽的な奇妙さが顕在化してきているように思いますね。インストとかあるし。まあこれはTerry Adamsらによる介入的編集がなす演出も多分にあるだろうけど。あるいは例えばThe Carpentersの名曲"Yesterday Once More"のカバー笑。すごい淡々とたたかれるドラム、下手な歌、それらがトータルで演出する全体的なアレンジ性。ある種の驚異がここにあるといえるでしょう。思えば2008年は、The Shaggs関連の国内紙ジャケリイシューが一気に噴出した1年でした。来年2009年がおそらくThe Shaggsの40周年記念だと思います。それを考えると今年のThe Shaggs熱もわからんでもないか。遅ればせながら、僕自身もThe Shaggsに接触しまして、決して大事故にはなりませんでしたが、それでもあっぶねーと思いましたよ。ぎりぎりでしたね。家族原理主義を標榜するならば、The Shaggsほどそれを体現したバンドはいないだろうと思います。家族の実像が音楽とともにリアルに映し出されているバンドを僕は他に知らない。そして僕としては、いまだにFrank Zappaが発したというThe Shaggsに対する評価、「ビードルズよりも重要」という評価の原典を探していますけれども、いや、探してないか。誰か教えてください。