A Certain Ratio : To Each...
ARTIST / A Certain Ratio
TITLE / To Each...
LABEL / factory / universal sound
DATE / 1981/ 2004
TITLE / To Each...
LABEL / factory / universal sound
DATE / 1981/ 2004
1426。以前紹介した盤"Live America 1985"。最近紙ジャケ化もされました。そこまで待てばよかったですが、その前に買ってしまいました。まさに再評価高まる、というか高まった、というか。そんなA Certain Ratioの傑作1stですね。僕がかったuniversal sound盤にはボートラが2曲入って11曲入りとなっています。プロデはfactoryの色を作り上げたMartin Hannetとの共同です。まさにfactoryを代表する盤の1枚といえるでしょう。これまで何度かリイシューされてきたようですが、手に入らない時期もちょいちょいあったようです。それを考えるとアーカイブを推進しようとする現状は、文化的に末期でありますけれども、火花のように幸福な時代といえるかもしれません。本作に関するレビューなどを見ると「コールド」「冷たい」といった形容詞が美的タームとして使用されているようです。その辺の突っ込んだところはよくわかりませんが、慣例なのでしょう。ライブ盤では非常に朗らかな演奏を聴かせていましたが、この1stではなかなか切り詰めてストイックなファンクネスを聴かせている。いいグルーヴです。太鼓のトリップ感も溜まりません。Taking Headsはいうまでもなく当時といえば民族音楽が枯渇する西洋音楽に剽窃される時代なわけです。ニューウェーブと呼ばれる時代区分の重要な側面ですので何度も記述しますけれども。パンクよりもプリミティブな、というものが求められたともいえなくもない。しかしまあ、いろいろほっといて、本作はポピュラー音楽史においても無視されえない傑作として参照され続けるでしょう。きゃなりいい盤です。