Au Pairs : Sense And Sensuality
ARTIST / Au Pairs
TITLE / Sense And Sensuality
LABEL / kamera records / castle music
DATE / 1982 / 2002
TITLE / Sense And Sensuality
LABEL / kamera records / castle music
DATE / 1982 / 2002
1425。本当は1stの"Playing With A Different Sex"が欲しかったのですが、CDではなかなか見かけないもので。本作は実質ラストの2ndです。2006年にはやはりcastle musicよりコンプリート・ボックスがリリースされ、ある程度の再評価は一段落ついたのでしょうか。ニューウェーブ紙ジャケブームでA Certain Ratioも出たことですし、ファンクな方法論に遠からず近からずということでAu Pairsもありそうなものですけどね。フェミニズムという時代の流れを後ろ盾にしながら、男性女性に関わるジェンダーの問題を歌い上げてきたということで注目されたようです。ラディカルな政治的発言を行ってきたという点ではThe Pop Groupらと共鳴するのかもしれない。女性の顕在化といえばThe SlitsやThe Raincoatsが挙げられるだろうし。メンバはJane Munro(ベース)、Lesley Woods(ギター、ボーカル)、Paul Foad(チェロ、ギター、ボーカル)、Pete Hammond(ドラム)という男女平等な感じです。ゲストにはPigbagからサックスのJames JohnstoneとOlly Moore、トランペットのChris Leeが来ていたりします。やっぱり昨今の紙ジャケブームに乗ってもおかしくない。全体的に演奏はそんなにうまくないです。ポストパンクと呼ばれる人たちはもちろんそれほど完成度の高い演奏をしようという感性は持ち合わせていないことが多いのでよさそうなものですが、本作のようにしっかりと曲の構造を保持しようという意志が見える場合、やはり演奏が下手だとその部分がやたらと目だってしまうように思います。ギターも根幹たるベースも、どちらもなかなかいい音なんですが、どうしても80年代の負の側面を見せている気がする。ぺらい。密度が低すぎる。エンジニアには数々の大物と仕事をし、最近ではSigor Rosのプロデュースも勤めたKen Thomasがいます。しかしやはり時代の流れというものがあるわけで。まあ1st聴いてみてから真価をつかむ、って感じでしょうか。