B12 : Time Tourist
ARTIST / B12
TITLE / Time Tourist
LABEL / warp records
DATE / 1996
TITLE / Time Tourist
LABEL / warp records
DATE / 1996
1442。myspace。以前紹介した盤"Electro-Soma"。レーベル名でもあり、作家名でもあるB12。1stによって非常にヒロイックに登場し、今でも電子フェチたちの頭にしっかりと刻まれていることでしょう。しかし彼らはwarpから2枚目となる本作を最後に沈黙してしまいました。しかし2007年に自分たちのレーベルb12から12"をリリース、さらに今年2008年にはフルレングスの盤をプレゼントしてくださいました。評判はどうだったんでしょうか。音源を聴く限り、彼らの持ち味を保持しつつ、音がアップデートされている印象を受けましたが。Michael GoldingとSteve Rutterという2人によるB12が今後も活動することを願いつつ本作を取り上げます。といっても別に復帰記念とかではなく、ほぼ買った順にレビューしてるだけなんですけど。タイトルどおり時間旅行(のゲーム)をコンセプチュアルに提示した本作はもっぱら音楽よりもSFが好きな僕にも満足を与えてくれます。2部構成をとっており、それぞれのトラックはゾーンと呼ばれています。またそれぞれのゾーンはB12による名義ではなく、Cmetric、Redcell、Musicologyという名義によるオムニバスの体裁をとっている。ここにはA.Iの名残を読み取ることができるでしょう。作風は愚直とさえいえるかもしれない、純粋で、滑らかなザ・テクノです。よどみない、あまりにもよどみない。もしかするとwarpが迷走を始める前に(その迷走を推進したのがAphex Twinであることはおそらく間違いない)リリースされた最後の「テクノのためのテクノ」かもしれない。適当言ってますが。序盤はこんなもんかな、という印象を受けましたが後半から抜群にさえます。すごいです。ヒロイックです。粛々と、素晴らしい電子の身振りを与えます。なんでしょうか。この人たちは。まさにもっともっと評価されなければならないのです。く、くやしいけども、1stに続いて傑作に推します。