Shrimp Boat : Cavale
ARTIST / Shrimp Boat
TITLE / Cavale
LABEL / rough trade/bar none records
DATE / 1993
TITLE / Cavale
LABEL / rough trade/bar none records
DATE / 1993
1397。以前紹介した盤"Duende"。LサイドがShrim Boatの各盤がリイシューされたのに際し、そのなかで1番と太鼓判を押した盤です。で彼らのフル盤としては4thにして一応ラストとなります。カントリーをベースにしながら、奇妙な旋律のリフをしきまして、軽快な楽曲を並べております。面子はSam Prekop (ボーカル、ギター、ベース)、Ian Schneller (ボーカル、ギター、ドラム)、Brad Wood (ボーカル、アルト/ソプラノサックス、ベース、ドラム)、 Dave Kroll (ベース、テナーサックス)。Eric Claridge (ベース、バックボーカル)がサポートで入っています。セルフプロデですが、裏方エンジニアには主軸のBrad WoodのほかにCasey Rice(M5とM7)も入っています。穏やかですが、癖のあるリズム隊が旋律をしっかりと支えており、実は骨太な一面も見せているように感じさせる。音の透き通りかたもなかなかである。Sam Prekopを中心とするボーカルは若干よれよれに感じるけれども、それがUSインディーのやるせなさを体現しているともいえなくもない。が、あえてLサイドとの差異を表明するならば、僕は個人的に"Duende"のほうが衝撃を覚えたような気がする。たしかにこの盤にくると、Sea & Cakeの片鱗がかなり浮き出ているだろう。しかし洗練がまばらに散らばっているような印象も受けるのである。トータリティでは実は"Duende"のほうが練られているとさえいえたのではないか。とかいいつつ、"Duende"と聴き比べてないので雰囲気での評価の可能性が高いですが。潜在性なら"Duende"、洗練なら本作と考えることにしましょう。ただ洗練となるとさらにSea & Cakeへと向かうわけですから、歴史化の問題でいえば"Duende"を名盤としておくのが無難であるように思いますね。