Icewater Scandal : No Handle
ARTIST / Icewater Scandal
TITLE / No Handle
LABEL / the social registry
DATE / 2003
TITLE / No Handle
LABEL / the social registry
DATE / 2003
1398。最近の勢いのある若手ではGang Gang Danceを擁するニューヨークはブルックリンの新興レーベルthe social registryより。主要メンバはTravis Reddington(ベース)、Sean Maffucci(ギター)、Andrea Hansen(ボーカル)、Ben Stanton(ドラマー)というスタンダードなもの。Sean MaffucciはそれこそGang Gang Danceなど他のバンドをプロデュースしたりもしている。しかしこの盤自体はLee Ranaldoによるプロデです。僕が買った取っ掛かりはRanaldo以外ないですね。レーベルも知らんかったし。もとはAM Radioという名前で活動していたようでドラマーもD.W. Burnamというかただったようです。この1stが出る頃にはバンド名も変わり、ドラマーも代わったというわけですね。1stの前に出たepがLee Ranaldoに気に入られたということですが、本作を聴いても、好きそーという感想が漏れることでしょう。やたらダウナーに展開するギターバンドであり、女性ボーカルがまた半ば手を抜いて歌う。たまに旋律が上ずり、ひねりを聞かせることでリスナーの耳を引く(あるいは逆なでする)手法は90年代初頭からのローファイバンドによく見られたものである。それにしてもやたらかたちになっているバンドである。聴いていて安定感(というタームが適用できる物差しを持つかわからんが)がある。完成している。ただやっていることは懐古的に捉えられてしまうかもしれない。音楽を志す人たちもどんどん八方塞になってきているのである。だがしかし、完成されたスタイルで良作を提示し続ければ、評価もされると思う。本作は意外なところからふってきた良盤でした。