Twig Infection : The Big Blowjay (OMP)
ARTIST / Twig Infection
TITLE / The Big Blowjay (OMP)
LABEL / 2nd rec
DATE / 2003
TITLE / The Big Blowjay (OMP)
LABEL / 2nd rec
DATE / 2003
1399。なぜ買ったのか思い出せない盤。2nd recを確認するためだったかなぁ。2nd recも変な立ち位置でドイツはジャーマンにて電子扱いバンドを主体としてリリースしているようだ。「ポスト・ロック」の一ヴァリエーションといえなくもない。たしかにドイツにはTo Rococo Rotという現役の偉大なる先達がいるわけですが。Twig Infectionもやりたいことは近そうだけれども、もう若手感があり、少し張っちゃけて元気があり、やや耽美な印象を受ける。メンバはFrancesco Cantone、Christian Catrufo、Marco Caruso、 Enzo Pepiという4人。Francesco CantoneはTellaroというバンドからやはり2nd recよりリリースを重ねているみたい。すごい何かをやってやろうというのがスタイルにあらわれている。それは単一なものにくくられることを拒む動きに直結する。その気になればこのバンドはいわゆる「マス・ロック」なるものも提示できるだろう。けどそれを全体としてする気はない。ややひねくれた歌モノを量産する気もない。ともかく、いろいろ総合して、最終的にポップスのフェイズで出力したい、というある種成功すれば、歴史に名を刻めるであろう大望を抱いているのである。おかげさまで、本作では、試行錯誤のかたちが見えるにとどまっているように感じられる。どこまでもスキゾフレニアな諸部分が聴き手を物語へと回収しきれないのである。僕たちは、あれえ、あれえ、といいながら絶対なる素敵な感じをただ瞬間瞬間でもてあそぶことしか許されない。射精することなく、盤は終わってしまうだろう。ただ、日本でもすんと聴いてもらえるであろう。それが、ポップスのフェイズへの意識なのであり、今後もっとも重要視すべきものなのである。