V.A : Currents And Directions

ARTIST / V.A
TITLE / Currents And Directions
LABEL / meridien records
DATE / 2002

1344。なんかよく知らないレーベルのコンピ。いつものように参加している作家を確認して購入。同名で別のレーベルもあるようです。1000枚限定。しかしかなり好きめなところを押さえている。Illium(参考：１)、Mick Turnerが在籍するBonnevill、Ativin(参考：１２)、Dirty Three、loやbip-hopからリリースのあるRothko、そしてTristeza。この辺の面子は名前も音像もだいたいわかると思います。肉弾インスト主体で若干電子処理をかませてくる人たちもいる、という認識で大丈夫でしょう。知らないところでもThe Dakota Landingの綺麗めエレギター爪弾き反復ドラマチックインストあたりはアピールするところが多いでしょうし、Septemberというユニットも似たような傾向にある。Gangerなんかの垂れ込め具合はDianogahに近いものがあるだろうし、ラストを飾る11分の大曲を提供するThe Scenicなどのアンビエント風味はkranky系の諸作に通じる。全体的にいわゆる「ポストロック」の見本市のような様相を呈しています。少し前ならええもん見っけた！と思って興奮するところですが、いい加減食傷気味で胃も腸も荒れていますからなかなか意欲的なコンピだという程度の感想を持つので精一杯です。もしかすると発売があと2年ほど遅かったら世間的にももう少し騒がれていたのではないでしょうか。ある意味で「ポストロック」のインフレを予見していたともいえなくはないですけれども。それにしてもこのレーベルはその後どのように破綻していったのか気になりますね。これだけの面子を集めたのですから結構な力を持つ人が主催していたと思うのですが。