Radian : Juxtaposition
ARTIST / Radian
TITLE / Juxtaposition
LABEL / thrill jockey
DATE / 2004
TITLE / Juxtaposition
LABEL / thrill jockey
DATE / 2004
1139。以前紹介した盤"TG11"。少なくとも僕のなかで、世間的にRadianってやつがいるよーとなったのが、この3rdだったとと思う。もっと前と思っていたが2004年なのか。"TG11"で感じたいい意味での抑圧した繊細さはもう少しポピュラリティーを獲得するであろうごあつきを身にまとっている。音は厚みを増し、グルーブも純情じゃないうねりで花を散らす。Martin Brandlmayrのドラムは、そばで録音しているJohn McEntireを意識してかしないでか、きわめて挑発的にはじきたたかれ、そのリズムがこの盤を主軸を占めているように感じる。ちなみにEcEntireはミックスも担当している。個人的な趣味に由来するのかどうか、音のバランスもよいような気がしたり、しなかったり。シンセ、ギターは意識的に音響効果を果たすべく、全体の調和をみずみずしく演出している。発音された瞬間に凍りついてしまうのだが。M6のように増幅していくカオティックな音の集合、そこからM7へ、ちりちりした音色と粘りのあるドラミングへ向かうあたりなど、リスナーとしては引きを感じる部分である。かなり感情的な発露と言えるかもしれない。というかM7のドラミングはよい。刻み方といい音といい。Lサイドが買った当時は、たしかに良盤であると思っていたが、これほどとは思わなかった部分がありまして、久しぶりに聴き入ってしまいました。傑作におしてもいいんではないでしょうか。