Damien Jurado : On My Way To Absence
ARTIST / Damien Jurado
TITLE / On My Way To Absence
LABEL / secretly canadian
DATE / 2005
TITLE / On My Way To Absence
LABEL / secretly canadian
DATE / 2005
1018。少し前に弾き語りEPを紹介しました(参考:1)。この盤は12曲入りにフルとなっています。音色もカラフルになっており、ウタを引き立たせるのに十全な効果を発揮していると思われる。ベースや鍵盤を担当するのは、70年代からアメリカのポピュラー音楽をマスタリングし続けているJohn Golden。最近ではSonic Youthの"Sonic Nurse"で仕事をしていました。またsub pop系のRosie Thomas嬢もボーカルで参加している。周囲を固めるのはやはりsub popで培った人脈なのであろう。それにしても良い盤である。直感的に良い。退屈しない。というのは、この盤のなかで、ということではなく、ウタもの文脈において退屈しない、ということである。決して過剰にトリッキーなことを実践しているわけではないが、それぞれの音がウタにうまく奉仕する適切さを持っているし、それによって実現されるテクスチャは大味にならず肌触りがよい。もちろん、構成においてややコード感が耳につくということがある。小生意気なテクニックが織り込まれることがこの盤を際立たせているともいえる。ドラムの変則的な叩き方がたまに見られるだけでもウタものはある種の輝きを持つことがある。また明快なサビにするために、無駄に盛り上げるということも選択されていない。フォークに解消されない広がりも飽きさせない。標準以上のウタもの良盤である。多分買ってもいいと思う。