V.A : Futurism & Dada Reviewed
ARTIST / V.A
TITLE / Futurism & Dada Reviewed
LABEL / sub rosa
DATE / 1988
TITLE / Futurism & Dada Reviewed
LABEL / sub rosa
DATE / 1988
1337。以前紹介したやや関連盤"Dada, Pansaers Et Correspondance (1917-1926)"。sub rosaお得意の芸術史振り返り。このブログでも何度かこの手のものを取り上げましたが、正直誰に向けてレビューしていいものかわかりかねる。そもそもこの盤を聴いている僕自身が内容を十全につかめていないのだから問題外です。しかしsub rosaのアーカイブ力は本当に驚異的で、本作でも収録されている音源はすべて作家によるオリジナル音源であり、メジャーどころも多く含んでいます。録音年代が付されているのもうれしい。それでは参加者をわかる範囲で紹介します。まずいきなり騒音メーカーのLuigi Russolo!キターー!未来派音楽史必須ですよね。皆さんご存知イントナルモーリを使っているのでしょう。そして彼の兄であり騒音音楽実践家Antonio Russolo!カコイイー!ごうごうなってますが旋律のある演奏が行われています。そしてそして未来派の英雄Filippo Tommaso Marinetti!ヒョー!スピード万歳!機械万歳!戦争万歳!彼がしゃべりながらピアノを演奏している貴重な音源が入ってます。イタリア語ですが「未来派の定義」というのも彼の口から語られています。Luigi Grandiさんという未来派のピアニストは比較的まっとうな楽曲を提供しています。そして未来派の分派ヴォーティシズムに含まれる画家兼作家のWyndham Lewisの語りが続き・・・、Guillaume Apollinaireの登場です!シュールレアリスムの父に敬礼!先生の甘い詩にメロメロです。つぎにダダの生みの親Tristan Tzaraに加えMarcel Janco、Richard Huelsenbeckの3人による奇声にも似た歌劇パフォーマンス!興奮するぜ!動物的性の欲動!そしてついに本命登場!われらがアイドルMarcel Duchampの登場だ!TzaraやHuelsenbeckのダダに関する言明がカットアップされてます。英語なのでかろうじて聞き取れるよ。そしてそしてドイツダダ運動メルツバウの先導者Kurt Schwittersによる巻き舌詩!この意味のなさは文化的な贅沢の極みだぜ!そしてこの人なしでははじまりません、Jean Cocteauさんです。もはや説明の必要はないですよね。詳細はわかりませんが、映画音楽っぽのと詩だと思われ!もう頭がしびれて働かないよ!しそて隠しトラックにJames Neissというかたによる神経さかなでなぽつぽつレコードノイズで終わります。隠し含んで全16曲。おなかイパーイ。オパーイ。ウパーイ。・・・・てか正直誰も好き好んでこんな番聴くか、ボケ。しんどいんじゃ!とはいえ実質トリを飾る10分にわたるDuchampの電子は正直めちゃくちゃレベル高いです。多分インプロっぽいな。邦題'彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも'で有名な'La Mariée Mise À Nu Par Ses Célibataires, Même'というタイトルが付けられているのですが詳細は不明。この曲だけでも聴く価値ありか。何はともあれ善良な皆さんは比較的買わないようにしましょう。