Havergal : Lungs For The Race
ARTIST / Havergal
TITLE / Lungs For The Race
LABEL / secretly canadian
DATE / 2001
TITLE / Lungs For The Race
LABEL / secretly canadian
DATE / 2001
新譜がこの上なく最上かつ宇宙的に待たれるHavergalの1st。傑作2ndを聴いての1stへの遡行である。Lサイドでもレビューされています。2ndへの緩やかな道筋を示しつつも、まだまだ傑作への道ははるかに遠い習作といった感想は妥当だと思う。反復されるフレーズや、ブシをはらんだメロディラインはすでに散見され、2ndで見せたテクスチャも十分に発揮されているが、まだ機材がそれ自体を主張し、自宅録音然としてしまい、消化されていないように感じる。すなわち、つぎはぎが見える。のりと、のりしろとが見える。M7などは結構洗練されているように感じるが。また、先に言及した彼の特徴も実は非常に危ういのである。ブシが洗練され、練りこまれ、気に入るように(すくなくとも僕にとって)ならなければ、繰り返される短いスパンのメロディは退屈であるのは自明だ。ふむ。ややヒロイックさが足りない。あと、2ndでみせた微細な電子使いが見られない。大味でざっくりとしたサウンドエフェクトによって、全体がざっくりもっさりとしてしまっている。ふむ。しかしHavergalが2ndで素晴らしくそのオリジナリティを適切にしたことは知っているから、この盤に対する態度も異なるわけであって、1stから聴けばまた印象が変わるのかもしれない。さて、1stの後に2ndをリリースするのに3年かかっている。という事は2007年にでてもおかしくはない。期待。それにしても今2ndの曲を聴きなおしたがやはり全然違う。聴いたことない人はHavergalのmy spaceで'Drowned Men'を聴いてみてください。イントロから尋常じゃない。