Havergal : Elettricita
ARTIST / Havergal
TITLE / Elettricita
LABEL / secretly canadian
DATE / 2004
TITLE / Elettricita
LABEL / secretly canadian
DATE / 2004
Ryan Murphyさんによる驚愕の一人ユニット、歌ものを探し続け、まったくいい盤が存在しないから仕方なく電子音楽やらなんやらにうつつを抜かしているわけだが、いやもちろん「しかたなく」も「うつつをぬかす」もレトリックなんだが、それだけ言葉を重ねてもこの盤は久しぶりの糞名盤であるといえる、もっとどーんと名前が流布していてもいいと思うが、そうでもない、確かに派手さはなく、あるメロディパタンを反復させ徐々に変容するというミニマルの手法によって一曲ずつ成立させているわけだが、もう常に曲に入る前のメロでよさが伝わるという、これこそ真の琴腺という性器官をホルモンでだるだるにする瞬間といえる、重ねられたボーカルは伝統的方法論として、歌の、そして人の複数性が伝達される、もはやここに来てその辺の歌かなんかしらんものをのせるバンド群は崩壊する、一人でも素晴らしい複数性は獲得されるということ、この盤を聴けて、再び歌への希望を見出すのである