The Body Lovers / The Body Haters : S/T
ARTIST / The Body Lovers / The Body Haters
TITLE / S/T
LABEL / fringecore /young god records
DATE / 1998/2005
TITLE / S/T
LABEL / fringecore /young god records
DATE / 1998/2005
どちらの名義もSwansのMichael Giraによるサイド・プロジェクト、2枚組み、"Number One Of Three"というThe Body Lovers名義の盤と"34:13" というThe Body Haters名義の盤を収録した1998年にリリースされた2枚組みに、The Body Hatersのほうにボーナス・トラックをつけてGira自身のyoung godよりリイシューしたものがこちらです、ジャケ写の様子も以前紹介したSwansの盤(参考:1)に似ていることがなんとなく伝わると思う、この豚のジャケ写は、"Number One Of Three"を主として借用したものであって、atavisticとyoung godの両方からリリースされていたことを考えるとテクスチャが似ていても不思議ではない、映像の存在しない架空の映画のサントラを作るというミュージシャンならだれでも夢想する(?)コンセプトのもとで製作されている、アコースティックな楽器とエレクトロニククスを混ぜ合わせ、かつてのカセットからの音源やライブ音源、自身の音源のほかにもPan Sonicら多くのミュージシャンから音源を提供してもらっている、サイン波などなんでもかんでもぶち込んで、しかし突拍子もないぐちゃぐちゃしたものでなく、滑らかに練り上げられたノイズ傾向の音響を作り上げている、Swansの大味ぶりよりも繊細さがあって濃密に凝縮している、あるいはそのような素敵なミュージック・コンクリートだけでなく、旋律性を備えて叙情をたたえたものまで、多彩な楽曲がぶち込まれているところに、サントラという意識があらわれているのかもしれない、まあ曲にタイトルがないのだけれども、聴いてる分には、もし映像が伴うとしても、かなり物悲しさに支配された映画になるだろう、キャリアも長く、ある程度の音のイメージによって塗りこめられていてもおかしくはないのに、自身の先進的な精神を残し、時代に即した洗練された楽曲を作り上げているGiraさんを高く賞賛したい、この盤は洗練も十分であり、良盤といえるだろう、Jarboeお嬢様もバック・コーラスなどで、脱退したBill BerryにかわってR.E.M.のサポートを行っているWilliam RieflinやkrankyからリリースのあるJames Plotkinなども参加しています