Melt-Banana : Scratch Or Stitch
ARTIST / Melt-Banana
TITLE / Scratch Or Stitch
LABEL / skin graft
DATE / 1995
TITLE / Scratch Or Stitch
LABEL / skin graft
DATE / 1995
2411。日本のジャパノイズの伝統のなかで、そこそこベテランの位置に足を突っ込み始めているであろうMelt-Banana。趣味的な思い入れも何もないけれど、彼らのジャパノイズにおける足跡と、その初期を彩る彼らの裏方に潜むスタッフたちには用がある。90年代初頭に結成し、Zeni GevaのKK NullことKazuyuki Kishinoの勧めでシカゴにわたり、Albini録音で1stをリリースしたMelt-Banana。彼らの2ndとなる本作ももちろんAlbini先生の録音。ミックスはJim O'Rourke。このころskin graftでは珍しくないタッグの組み方です。ちなみにKK NullとO'rourkeの2人は本作でそれぞれ1曲づつ楽曲も提供している。当時のメンバーは Rika Mm'ことRika Hamamoto(ベース)、須藤 俊明(ドラム)、AgataことIchiro Agata(ギター)、YakoことYasuko Onuki(ボーカル、作詞)という面々。現在はAgataとYakoのユニットとなっているよう。その後BBCのJohn Peelに愛され、お墨付きをもらうことで世界に誇る日本のアンダーグランドバンドに昇格することになったけれど、本作で見せるグラインドコアとメタルとその他もろもろの衝動的な音楽がどのように変化していくかについて僕は不勉強で知らない。22曲で32分。彼らの速さと衝動はしっかりと本作に封入されている。ギターが作り出す音、ドラムとベースは早く早く早く早く。ボーカルは、とにかく金切り声でファッキンだ。ジャパンから来た若者たちにこれをやられちゃ、現地の奴らも正座をすることを覚えたに違いない。一ミリも脳裏に刻まれない楽曲たちはとことんアンチポップだと思う。そういえば、須藤 俊明は日本に住み着いたO'Rourekeとの不定名ユニットで活躍中。興味があれば、クールジャパンの一形式としてどうぞ。ジャケはレーベル創始者のMark Fischerのヴィジュアル。