Caustic Window : Compilation
ARTIST / Caustic Window
TITLE / Compilation
LABEL / rephlex
DATE / 1998
TITLE / Compilation
LABEL / rephlex
DATE / 1998
2305。以前紹介した盤"Caustic Window LP"。クラウド・ファウンディングを利用して激レアLPをリイシューするというプロジェクトも成功を納めた。そして2014年から2015年のRichardのマッスへの働きっぷりは異常で、日本なんかに住んでると、これくらい騒いでくれないと恩恵に与かることができないのである。過去盤をレビューする時間がないくらいに、今のRichardはあげあげである。もしかしたらもう金もたまったろうから隠居に入るのかもしれないけど。本作はrephlexから1992年~1993年のうちにリリースされたCaustic Window名義の3枚のEP"Joyrex J4 EP""Joyrex J5 EP""Joyrex J9 EP"を1枚にまとめたもの。全ての曲を収録したわけではないようですが、とりあえず13曲。アシッドでかつてはAFX名義で使われるスタイルの前段のような響きがあるけれども、綺麗な高音を足している場合もあるので、明確に分類されたスタイルをとっているというわけでもないだろう。ぶりぶりのベースにフロア志向、決してあげあげなパーティピープル風味ではないということに注意。割とレア盤なのかもしれないけど、決して手に入れるのが難しい部類ではないと思われる。とにかく面白い音を出して遊ぶという、ゲームをやっているような具合で音をくみ上げていっている。音数はさほど多くないが、音場が寂しくならないように低音をしっかりと弾き、遊びの音色を足しておくのも忘れない。音源が作られた90年代前半といえば、Aphex Twin名義でいえば、"Selected Ambient Works"時代。最近は、ネットでいろんな記事が読めるので、この気まぐれなリウェーブにあわせて読んでいると、名義的な使い分けはレーベルという縛りのなかで割と大人の事情があったのではというライターもいた。それはそうなんだろうなあ。憂さ晴らしでやるには、ところどころもれちゃってる叙情性が素敵なところではある。本作でいえばM7'On The Romance Tip'とか"SAW"収録だろうよ。結構強めなビートはあるけど。今ではすっかりグラミー音楽家になったから、本作みたいな周辺作品もまたリヴァイバルされるといいな。それにしても、これ、いつどこで買ったか全然思い出せないのだが。