Bobby Timmons : This Here Is Bobby Timmons
ARTIST / Bobby Timmons
TITLE / This Here Is Bobby Timmons
LABEL / riverside
DATE / 1960
TITLE / This Here Is Bobby Timmons
LABEL / riverside
DATE / 1960
2296。名盤探訪。 Bobby Timmons(ピアノ)、Jimmy Cobb(ドラム)、Sam Jones(ベース)。演奏もさることながら、本作はBobby Tuimmonsが作曲し、他のプレイヤーが演奏して大ヒットした誰もが知る曲がいくつも収録されているというところがポイントではなかろうか。まずはTimmons自身も所属したArt Bkakey & Jazzmessengersバンド用に作られた'Moanin'(参考1)や'Dat Dare'、あるいはCannonball Adderleyに提供した'This Hear'など。やっぱり'Moanin'なんでしょうね、誰もが知ってるに違いない曲という意味では。独特の跳ねたフレージングの才能があったのでしょう。そして転がるような指運びでも演奏できた。M9の'Joy Ride'なんかそう。肝硬変により38歳で死んでしまうわけですけど、がんばりすぎたのかなんなのか、この作曲能力はもっと活かされるべきだったでしょう。よく言及されるのは、影響としてのゴスペルから展開し、ファンキージャズといわれるようになるその変遷や対比でしょうか。聖から俗へ、というのは安直だい、どちらも黒光りしているというのも安直ですが、とにもかくにも彼にしか出せないポエジーってのがあったのは間違いないでしょう。自分の曲をやるときは、まるで強烈な指圧でクラシックな早弾きをたたききっているかのようなソロを見せるかと思えば、しっかりとバンドたちとスウィングしたりもする。有り余る多才が渾然一体となり、全体として楽しいわちゃわちゃを演じて見せる。結局のところ、ファンキーな音楽なのだろう。跳ねたピアノ主体のジャズを聴きたいっていう人は、Evansやらよりも断然こちらをどうぞ。