Eric Dolphy Quintet : Outward Bound
ARTIST / Eric Dolphy Quintet
TITLE / Outward Bound
LABEL / new jazz
DATE / 1960
TITLE / Outward Bound
LABEL / new jazz
DATE / 1960
2275。Lサイドによるレビューはこちら。以前紹介した盤"Out To Lunch"。ジャズ名盤探訪。といっても、いわゆるザ・名盤、というわけではありませんg。Dolphyが初めてリーダーを務めたということで有名な1枚。メンバーはEric Dolphy(アルトサックス、フルート、バスクラリネット)、George Tucker(ベース)、Roy Haynes(ドラム)、Freddie Hubbard(トランペット、参考)、Jackie Byard(ピアノ)といった面々でお届けです。そして、大切なのは、本作を聴けばわかりますが、Dolphyが披露してるのは、決して難解といわれるような(実は)調性を残しているらしい点ではわかりよい)フリーではなく、とてもご機嫌なモダンであり、バップであるということ。なんら身構えることなく、60年代の始まりを楽しむことができます。逆にいえば、そこにEric Dolphyへとアプローチする理由はあるのかい、ということになるでしょうが、それでもあと数年で夭折するDolphyですから、3本の楽器をとっかえひっかえしながら、なんだかプルプル震えるような楽器を音を出しては、ひくついているのがよくわかります。それにしてもなんでフルートの領域に手を伸ばしたんでしょうね。バスクラのジャズへの導入も言わずもがなです。その辺の斜め横行く感性にもみんなが憧れるんでしょう。そこはかとなく感じられる知的な印象を覆い隠すように、逸脱してみせるDolphyさん。そして同年に先ほどあげた名盤"Open Sesame"を発表するHubbardさんのトランペットも聞き漏らすことはできない。ちなみにジャケはnew jazz版の手書きオリジナルとは異なりますのでご注意あれ