Freddie Hubbard : Open Sesame
ARTIST / Freddie Hubbard
TITLE / Open Sesame
LABEL / blue note
DATE / 1960
TITLE / Open Sesame
LABEL / blue note
DATE / 1960
2213。60年代にArt Blakey、 Herbie Hancock、Wayne Shorter、Eric Dolphyといったキラ星プレイヤーたちと競演し、名盤につぐ名盤に加担し続けたトランペッターTreddie Hubbard。本作は彼の初リーダー作で、無名だったらしい男がジャケ写のような余裕綽綽でハード・バップ新時代の幕を引いて見せたわけだから、そりゃその後に引っ張りだこになっても何の不思議もないという。本作の布陣はTina Brooks(テナーサックス)、McCoy Tyner(ピアノ)、Sam Jones(ベース)、Clifford Jarvis(ドラム)。Tine Brooksが作ったタイトル曲がほんとうにドヤった軽快さで、ぐっとつかまれる。僕自身は、バラードによるサックスの甘さってのはさほど好きではないけど、それもどこまでも丁寧にきちんと主張する。とにかくジャズは駆け抜けるグルーブによって、ダンスの一形態を提示してほしいわけですが、、ラテン甘いM3ってのも、やっぱり甘いから趣向ではないです。それでもやっぱり余裕綽々なプレイによる安心感と、ジャズに浸るというなんちゃって大人感覚が醸される。当時まだ22歳。Sonny Rollinsに影響を受けたFreddie Hubbardが到達した甘さの境地は、不相応な青年らしからぬ円熟を、怖いもの知らずの余裕感によって中和している。僕の好きなニューウェーブにはまだ届かないにしても、映画に出てくるジャズにょうに、洗練された過去性へと僕たちを導いてくれる装置なのである。攻めてくるM4'All or Nothing at All'が好きです。