Plaid : Double Figure
ARTIST / Plaid
TITLE / Double Figure
LABEL / warp
DATE / 2001
TITLE / Double Figure
LABEL / warp
DATE / 2001
[32-71]。Black Dog Productionsの Andy TurnerとEd Handleyが1990年から展開する別ユニットPlaid。日本でも『鉄コン筋クリート』のサントラを手がけるなど、意外なところにひそみつつ適度に良質なデジタル音楽を提示している。彼らの4thが本作。美麗とはいいがたいちょっとコミックな音をつづれおりながら、ふにゃふにゃとやっています。日本でも比較的聞かれていて、来日もしているぐらい。 Björkとの仕事なんかで間口が広がっているかもしれない。最初のほうは、僕の敬愛するBlack Dog Productionsのように(といっても"Bytes"を想定)、壮大な宇宙志向、海中志向、夜志向ではなく、ゲーム音楽的なテクスチャです。ゲーム音楽っていったら怒るかなぁ。どうだろう。これで展開するのかなと思いきや、M5ではじけます。21世紀の音楽にいっきにもって行きます。ねちゃねちゃした粒を放射しながらバインバインと音を炸裂させています。素晴らしい。そっからあげていく模様。最初との振れ幅に唖然としたまま、なんかPlaidって素敵なんじゃね、ってだまされそうに鳴ります。天上界的な高音フレーズまで鳴らし始めてしまいます。好きになっちゃいそうになるので首を振ります。しばらくは理性を保ちましょう。M7で小休止させておいて、M8でまた本領を発揮し始めます。水中へと沈み始めます。グリッチグリッチしています。そして典型的にあげる構成を持つM9'New Family'へとつながるわけです。曲の完成度自体は、さほどですが、あがります。なるほどなるほど。で続くM10ではドラムン・ベースです。いやー、なんでも出来るんですね。レインボーな作風です。よく言えば。悪く言えば、何がしたいの、って。M11の'Twin Home'の低音ブーストに細かい中音域ってやっぱりAphex Twinを想定してるんかなぁ。どうなんでしょう。似てないこともないなぁ。M15とかも結構丁寧です。M17ではクラブ・ジャズのような雰囲気でまー、引き出しの多いこと。てかインタールード的な曲もあるけど、70分に及ぶ1枚ってのは饒舌だよなあ。M19がラスト。決して綺麗に終わらない。けだるくチルアウトしていく。良い曲も散見するけど、で、Plaidは何がしたいのって思う1枚なのでした。評価は高いですから興味があるかたがたはどうぞ。