Charles Mingus : Mingus Ah Um
ARTIST / Charles Mingus
TITLE / Mingus Ah Um
LABEL / columbia
DATE / 1959
TITLE / Mingus Ah Um
LABEL / columbia
DATE / 1959
2103。ジャズ名盤探訪、しつこい。 Shafi Hadi(テナー・アルトサックス)、John Handy(アルトサックス、クラリネット)、Booker Ervin(テナーサックス)、Dannie Richmond(ドラム)、Horace Parlan(ピアノ)。Jimmy Knepper(トロンボーン)とWillie Dennis(トロンボーン)はセッション日によって入れ替え。そしてCharles Mingus(ベース)という布陣。ベーシストであるMingusが全て作曲し、充実した1枚を繰り出した名盤とされる。M2は本作のセッションに入る7週間前に死んだテナーサックス奏者のLester Willis Youngに(その後Jeff Beckによってカバーされた)、M5はMingusのアイドルだったDuke Ellingtonに、M7M9は作曲家Jelly Roll Mortonに捧げられている。Forの多い1枚である。それと同時に、人種差別に対してノーを突きつける1枚であることも知られている。そこが純粋に音楽的の領域でアプローチしたMiles Davisと違うとかなんとか。決して管楽器を大振りさせるのではんく、ベースプレイヤーらしい細やかな起伏のもとで、絶妙なグルーブを生み出している。渋い。完璧な構成ではなく、各プレイヤーの遊びの部分も大きく残されているようにも感じる。M5なんて、そろってるのか瓦解してるのか不明な不確かさでふわふわしてるし。ハード・バップな時代に、メロウのみ押し出している諸作とはわけが違う。ちょっとした茶目っ気と、引っ掛かりがある。この辺が評価されるゆえんなのだろうか。そしてドラムの妙味がロックっぽいので、ジャズとしてではなく、そういう耳で聞くこともできそう。4管体制という豪奢な布陣であるにも関わらず、音数が少ないようにも感じる。刻ませているからかもしれない。ときに間抜けっぽく、それでもたぎりを忘れない。僕は好き。