The Chemical Brothers : Come With Us
ARTIST / the Chemical Brothers
TITLE / Come With Us
LABEL / freestyle dust
DATE / 2001
TITLE / Come With Us
LABEL / freestyle dust
DATE / 2001
2071。過去盤レビュー。 UKはマンチェスターより、Ed Simons、Tom Rowlandsの2人組みが作った音は世界をしっかりと躍らせる力があった。その辺の狭苦しい小屋で、ちょこちょこと皿を回すレベルではない。フェスである。どでかい野外フェスで、万単位の人間を躍らせるのである。見たことはないけど、多分そうなのだろう。ビッグビートとは、そんな彼らのために作られたような言葉である。多分、そういう意味なんだろうなぁと勝手に想像している。とにかく、躍らせる。資本主義的な群集を、汗と歓喜にまみれて踊らされる。節操のないセックスのように、恍惚と血と肉を沸点へと導く。それがケミカル兄弟なのである。彼らが達成したグラミー的な偉業は数あれど、それはそれとして、本作は4thあたり。僕は、Oasisの Noel Gallagherを招いた'Setting Sun'とかその辺のメジャータイトルは聞いたことあれども、別にいいか追わなくてもという感じだった。ところが、本作に入ってる'Star Guitar'にはPVも含めてやられた。イントロの入りが強烈である。そこからもう、とにかく突破させて踊らされる。ビッグビートとはまさにこのビートのことなのではないかと感じさせる。あげられる。沸点する。とめられないほど、典型的なほどに、あげられる。何枚の波を容易してるのだという。何度も何度も、絶頂を重ねられてしまう。これはきついよ。きたよ!、違う、次の波だ、その次だ、いやいやまたでかいのがきた、もうどれなの。何でも良いから、とにかくどうにでもして!そういう曲である。これで踊れない人間はいないだろう。強烈である。本作のラストにはThe VerveのRichard Ashcroftを招いた'The Test'が控えている。ボーカルが強く出ているので、あがるかといわれれば、個人的には微妙だが、その呪術的なうねりは、心に届く。ライブでやられたら、歓声が半端でないだろう。彼らが達成したものの歴史を考えれば、もちろん本作よりも1st2ndのほうが重きを置かれるのだろうけれど、それはそれ。とにかく僕のなかでケミカルはこの1枚でおなかいっぱいである。やっぱ'Star Guitar'よいな。何がよいって、タイトルが良い。