Beck : Odelay
ARTIST / Beck
TITLE / Odelay
LABEL / geffen records
DATE / 1996
TITLE / Odelay
LABEL / geffen records
DATE / 1996
1888。過去盤レビュー。以前紹介した盤"Mutations"。あまりにも有名なM1'Devils Haircut'で幕を開ける5th。メジャーでは2枚目かな。当時は、といっても数年後の後追いになるけど、なるほどこれが売れてるオルタナかぁといった程度だったが、今聴くと、Beckには売れるべくして売れる色気があることに気付かされる。魅力がある。ジーパンとTシャツだけでもかっこよく見えるあの感じ。グラミーを掻っ攫うにも理由があるわけだ。サンプリングと、ラップという手法を何が鳴ってるかよく分からんトラックで混ぜながらも、そこはかとないポップネスを確保している。カントリーもある。ブルースもある。何でもある。それが90年代の総体にぶち込まれる。これぞ、オルタナだといわんばかり。NirvanaもRadioheadもただの80年代の延長でしょ、Beckは全部を丸呑みしてるんだぜ、と。お洒落でしょと。王子でしょと。当時はその振る舞いが鼻に付いたのかもしれないな。正直本作を聞き込んだ記憶が全然ないわけで。粗い録音に、ふわっとした民意が詰まっていて、別にいいかなぁという印象を受けた。カルチャーとして、音楽が輝いていたあの頃の頂点とまでいわれる1枚なんですけどね。ちなみにM9では知ってる人しか知らないBrian Paulsonがゲストプロデ。鼻が利くBeck。