The Fall : This Nation's Saving Grace
ARTIST / The Fall
TITLE / This Nation's Saving Grace
LABEL / beggars banquet
DATE / 1985
TITLE / This Nation's Saving Grace
LABEL / beggars banquet
DATE / 1985
1820。myspace。以前紹介した盤"Backdrop"イギリスはマンチェスターで結成された知っている人は誰でも知ってるバンドThe Fall。70年代後半に結成され、現在に至るまで、20枚を超えるスタジオ盤を残し、50枚を超えるライブ盤やらコンピやらを垂れ流している多作なニューウェーブバンド。それなのに、どこまでも知る人ぞ知るで止まっているというところに切なさがある。僕も先に挙げたコンピを聴いてすげえよいと思っていたんだが、それ以降なかなか接触する機会がなく、昨今の円高の後押しから要約調べて、膨大なリリース群の中から評判の高い本作を選びとったわけです。フル盤としては9thくらいか。メンバはMark E. Smith(ボーカル、ギター)を中心に、Craig Scanlon(ギター)、Brix Smith(ギター)、Steve Hanley(ベース)、Simon Rogers(キーボードなど)、Karl Burns(ドラム)という布陣。全体的に軽快だが、かなり陰鬱な処理がされていて、当時のイギリスNWの流れをしっかりと体現しているような気がする。セクシーで暗黒、耽美、しかし小気味よい。Sonic Youthと、それ以前の80年代アメリカにおけるような投げっぱなし感、ダレダレ感。しかし、雪崩れない。しっかりと、ちゃっきりと、時にはダモ鈴木に憧れながら、目立たず丁寧に落ち続ける。イメージとして中古CD屋の匂い。吉祥寺のディスクユニオンの近くにいるような、コロッケ屋の油の匂いが鼻腔を刺激するような、そんなどうしようもない1枚になっている。売れない理由、メジャでない理由は、明確でないこと。アピールするつもりがどうしようもないということか。とりあえず、どの盤から入ればよいか迷うというところまで、聴く盤がなくなった学生たちは、本作から入れば良いというのが一般論のようだ。そういう点では、代表作の1枚であり、名盤なんだろうかな。
