Euphone : The Calendar Of Unlucky Days

ARTIST / Euphone
TITLE / The Calendar Of Unlucky Days
LABEL / jade tree
DATE / 1999

1706。以前紹介した盤"V"。いわゆるポストロック的なものとして、個人的に思い入れの強い傑作1stを残したEuphone。Nick MacriとRyan Rapsysによるユニット。そんな彼らの2ndが本作。M1を聴いたとき、なんだかライトで面白みに欠けると思ったけれど、M2なんかはなかなか美味だったりする。好みが分かれるところなのかもしれない。シリアスではなく、ややダウンテンポな能天気旋律あたりがちょっと好きではない。往々にして、エレピが興をそいでいる気がする。Tortoiseにも似たようなアプローチがあるけれど、完成度の問題なのか、料理の仕方の問題なのか、僕には判断が付かない。リズム隊の骨は強く、そこにはある程度の複雑さが確保されているが、旋律が表面を滑っている感じがして、全体としてコンプレックスが欠けているような気がしてならない。下手をすると誰にも歓迎されないスタイルのエレポップになってしまう危うさを秘めているんじゃあるまーに。別によいけどね。聴きこめば細部の多くに素敵要素を隠し持っている盤ではあります。