David Grubbs : Rickets & Scurvy
ARTIST / David Grubbs
TITLE / Rickets & Scurvy
LABEL / drag city
DATE / 2002
TITLE / Rickets & Scurvy
LABEL / drag city
DATE / 2002
1707。もっと評価されるべきな天才David Grubbs。ソロ作としてはおそらく6thくらいにあたる。本作を聴いても、何の期待も裏切ることなく、無駄に凝った解消を持つ構成で、ガチ歌ものを聴かせてくれる。Gurbbsほど影で僕を安心させてくれる作家はいないのだ。要所要所でJohn McEntire先生による軽快なドラムも入り込み、リスナーを相当ご機嫌にさせる。McEntireさんは仕上げのミックスも担当している。曲の多くにアメリカの良心が響き、部屋を幸福な空間へと変貌させる。不安定な進行は、Grubbsさんの天才的ライティング能力によってどこまでも自然で、確実さを持っている。何たる滑らかな強力なんだろう。不自然をねじ伏せている。なんて冷静なんだろう。まったく動じることがない。悲しきギターと鍵盤は、曲に食い込んでいる。この時期、もはやO'Rourkeはソロで歌モノを提示しなくなっていた。まるで次のステージに進んでいるといわんばかりに。それは違うよ。少なくとも僕たちはそう思っている。僕たちは声を求めている。その歌を。本作ではラストにかけて、2曲の実験電子が混ぜ込まれているが、それに目を瞑るとしても僕はにやつきを隠すことができない。それくらい、幸福を秘めた埋没品である。本当に良いポップス、われわれが実はいつでもアクセスできたポップスがまだまだある。