The Red Krayola : Fingerpainting
ARTIST / The Red Krayola
TITLE / Fingerpainting
LABEL /drag city
DATE / 1999
TITLE / Fingerpainting
LABEL /drag city
DATE / 1999
1620。以前紹介した盤"S/T"ではとんだ醜態をさらしましたが、本作は正真正銘聴いたことがない。これはもう絶対的にそう。drag cityからのフル盤新譜としては"Hazel"をはさんで3枚目ぐらいだと思います。"Hazel"ではどうだったのかわかりませんが、本作では"S/T"に比べて、招致されているサポートに変更が見られます。David Grubbs、Stephen Prina、Albert Oehlen、Tom Watsonは同じですが、O'RourkeとMcEntireが抜けており、MinutemenのGeorge Hurleyのほか、良く知らないBobby Henschen、Christopher Williams、Elisa Randazzo、Sandy Yangという人たちが参加しています。しかし注目すべきはFrederick BarthelmeとSteve Cunninghamという<C>時代の初期メンが招致されていることでしょう。だからなのかは知りませんが、単純に"S/T"と比べても混雑した音の組み方がなされている。旋律をひねるのではなく、より「先進的な」(というオールド感覚、実験的なものにおける)音を構築しようとしている部分があります。M5とかね。実は"Hazel"が評判として若手に影響をうけた音響的なもの、という位置づけを与えられているようで、そこから、一気に回顧していったみたいですね。疲れちゃったのかもしれませんし、俺たちがすでに似たようなことをやってんだ、という自負があったのかもしれません。いずれにせよ、O'RourkeとMcEntireはこの盤にはいない、というわけです。ただ、本作を聴いて、僕も初期の<C>時代に興味を持ちましたし、常に先進的なものとセックスしたがる偉大なるおっさんに敬意を評したいとも思います。本作はインプロ・ノイズっぽい方向に向かわなければ、もう少し広く評価される内容となったのではないでしょうか。僕は好きですけども。