Sonic Youth : Confusion Is Sex
ARTIST /Sonic Youth
TITLE / Confusion Is Sex
LABEL / neutral records / sst records
DATE / 1983 / 1987
TITLE / Confusion Is Sex
LABEL / neutral records / sst records
DATE / 1983 / 1987
1596。もしセルフタイトルのんをEPとして含めないならば、本作がフル盤としては1stにあたる。初めてのリリースはneutral recordsで、そこはもちろんGlenn Brancaのレーベルですね。現在は同じく1983年にリリースされたep"Kill Yr. Idols"と抱き合わせで流通しています。僕はsst版をCDで買いました。偉大なるバンドの1stアルバムというのは、通常ならば衝撃を持って受け入れられてもおかしくないのですが、Sonic Youthといえば?という質問をしたときに本作を挙げる人は少ないでしょう。だからなんだといえば、まあそれにも関わらず聴きましょうね、ってことなんですが。もちろん別の偉大なるバンドのありかたもあるわけで、それはしり上がりによくなっていく、というバンドに当てはまります。Sonic Youthはどちらの極にも属さずに、うまくやりくりしているなーと思う。本作でもノーウェーブの残り香が煙たい部分もありながら、かといって、現在のSonic Youthに比べて劇的に違うかといえば、そういうこともない。衝動的にやっている部分も多々見られるし、その意味ではノーの残り香の強さが人を選ぶかもしれない(僕は残念ながら難波の渚のウンコ食いなので大好物である)。録音状態も決してクリアなわけではないが、カロリーを発散することによって、そんなことを思考に上らせないようにしている。本作をSonic Youthの金字塔に挙げる人間もちょろちょろいるような。しかし、ここににいる彼らはポップスを鳴らそうとしていない時点で現在の彼らには勝てない。それこそ、当時のノーウェーブの文脈において機能するサウンドとしては、きわめて優秀で、本作だけで解散していたなら、この盤は確実に語り続けたろう。しかし。Sonic Youthがやろうとしていることには、明らかに「次の話」が含まれていた。だから僕たちはSonic Youthを愛するし、本作で終わらなくてよかったと思うのである。とてつもなくステッキな盤で闇夜に便利だが、これを輝かしき名盤としてはいけないのである。