Gutbucket : Dry Humping The American Dream

ARTIST / Gutbucket
TITLE / Dry Humping The American Dream
LABEL / cantaloupe music
DATE / 2004

1446。myspace。多分2nd。いま何かと熱いとされるニューヨークはブルックリンシーンですが、昔から熱かったわけで、取り立てていうこともないわけです。このGutbucketもそのような混沌とした場所から生まれたバンド。インストですが、形式のカテゴライズが不能とされており、そのライブパフォーマンスにも定評があるとかないとか。cantaloupeはやはりパフォームするということに重点を置いていることがわかります。衝動にまかせたプレイではなく、しっかりとしたテクニックを基礎とした集団であることは間違いありません。Paul Chuffo(ドラム、パーカ)、Ty Citerman(ギター、一部ボーカル)、Eric Rockwin(ベース)、Ken Thomson(ホーンや木管楽器)という布陣。音色的にはKen Thomsonが主軸として機能を果たすことが多い。従来ならばジャズ・ロックなどと呼ばれるような形式になるんでしょうか。というかtzadikなどへと編入される広範な前衛ジャズとして認知されるのでしょうか。難しいところです。前衛、と申しましたが、本作は決して知的に凝り固まったものではありません。インプロ主体などということもない。きっちりと梱包されたものを卓抜に演奏しています。構築された曲としての快があります。cantaloupeなどではなく、もっと別のUSインディーレーベルを経由していたら、おそらくもう少しこちらでも騒がれていたのではないでしょうか。受容者に直接看取されるわけではないですが、どうしてもレーベルによる文脈化というのはインディーにおいてマーケット大きな影響を与えると思われます。まあ今の時代、卓抜な演奏というのがそれほど重要視されていないというのも確かなので、まっさきにそこを見直す必要もあるでしょうが。いい盤です。今っぽいSoft Machineとでも言っておこう。てかこれじゃ結局ジャズロックに回収されるのか・・・。