Faust : Faust In Tokyo, Japan 2008
ARTIST / Faust
TITLE / Faust In Tokyo, Japan 2008
LABEL / __________
DATE / 2008
TITLE / Faust In Tokyo, Japan 2008
LABEL / __________
DATE / 2008
1452。限定150枚。本作は当日の音源の一部を速攻でCD-Rに焼いて、ライブ後に販売するという試みの産物です。2008年9月6日。恵比寿リキッドルーム。初期メンバよりJean-Herve Peron(ボーカル、ベースなど)、Zappi Diermaier(ドラム)。ゲストにNick Cave & The Bad SeedsよりJames Johnston(ギター)。よく知らないJames Hodson(エレクトロニクス、ドラム)。でスペシャル・ゲストにJames JohnstonつながりのGeraldine Swayne嬢(ボーカル、ギター、アコーディオン)。
いいライブでした。文字通りに鉄板やら鉄棒から火花が飛び散り、発泡スチロールも飛び散ってました。ドラム缶と電動ノコギリの相性は最高でした。もちろんそのようなパフォーマティブな身振りが常に核心につながるわけではありません。1曲目とアンコールその他で見せたように、初期メンバ2人ががっちりと土台を敷いた肉弾戦インストにも大きな魅力がありました。そして「あの女は誰だ?」と観客に疑問を抱かせたSwayneさんはPeronとほぼ対等の位置でパフォーマンスを行っていました。ちなみにこの限定ライブ音源のジャケは、13×13で壁に止められ(すなわち150枚限定といいつつおそらく関係者用に19枚別にあるということですね)、ライブ中に彼女が絵を描くという行為によって生み出されたものです(掲載している写真は逆側で、しかも諸般の都合上周辺が入っていません、申し訳ない)。
過激なパフォーマンスという触れ込みがあったし、特にPeronは途中観客に「殺すぞ」といったり、ステージ上でSwayneとけんかの真似事なとしてらっしゃいましたが、常時にこやかでした。ライブ終了後、みんなに少年ごたる気持ちでサインをもらいに行きましたが、Zappiは超やさしかった。Peronはたぶん酔ってた。トランクスちゃうん?なZappiのざっくりとしたカウント導入から、アンコール時「クラウト・ロック!」と叫ぶPeronにいたるまで後追いの若輩者の僕でさえニヤニヤがとまりませんでした。要所要所にみせる「どないやねん」なパフォーマンスも含め、常に怒りと笑いによってこの偉大なるバンドは成立していることがわかる。Faustの名義は諸般の理由で分裂している現状があり、今回のFaustも純正とは行かないまでも、いくばくかの精神が残っているわけですし。
またJohnstonさんのギターもびりびりとかなりいい音を出していました。Hodsonさんはほとんど表情を変えずに、ほぼサポートに徹している感じがしましたけれど、Zappiとともにツードラになるときはテンションがぐらつかざるを得なかった。
客層は僕のようなビギナー若手(サブカル臭ないしプログレ臭強め)、おそらくかなり年季の入ってるおっさん、あとはちらほら外国人。
料金はdoorで7500円。高くないかい?とも思う(ライブ途中一人の外国人もそうさけんでいた)。しかし皆さん、Faustなんだから、ということなんでしょうか。正直僕自身も最初は「Faustを見に行く」という一種儀礼的な行為に払ったつもりだったんです。しかしだ。ライブの内容は十全に値段相応でしたね。調子のっててすいません。
さて、本題といいますか、このブログの本文である盤のレビューへ。というか文句へ。正直僕も脳が麻痺してたので、この限定ライブ盤にもかなり期待を寄せていたわけです。3000円でした。「あのライブの前半1時間だけでも入ってるなら5000円でも買うな」とか思ってましたので妥当な値段と考えた。でも良く考えると、1時間焼くのも時間がかかるわけで。帰って聴いてみると案の定5曲14分という。まともに収録されているのは1曲のみ。切れそうな内容。てか切れる。「なめんな、ごらあ!こちとら金持ちばっかとちゃうんじゃ!こんなんあまりにぼったくりではないかね?誠意って何かね?」その一方で、まあ結局はそれこそ儀礼的な記念品なんだろうなーという気持ちもあって複雑です。個人的には結局盤フェティッシュな部分もあるのでいいのですが、やっぱりあのライブの興奮をもう少し刻み込んで欲しかったものです。多分最後にこの限定ライブ盤買うために並んだなかには、彼氏彼女や友達や血族にとりあえずつれてきてもらいながらもあのライブの内容に感動して、本作に大いなる期待を込めていた人々もいるだろうに。しかしやはり収録されている音楽云々ではなくFaustの何かしらの身振りの痕跡に対して3000円で捧げることが求められたわけですね。ありがとうFaust。最後のオチでさえ僕に怒りと笑いを教えてくれて。
今度は初期Faustが完全に復活することもあればいいなーと思いつつ(多分無理だな)、多分今回のように現在形としてアップデートされているライブのほうがよかったとも思います。でもこれで数年後また来日とかになったら「もうえーやろこんでも」と思うんでしょう。伝説は稀であることが望まれるわけです。
それでは長々とケチつけてすいませんでした。しかも音楽自体の話ほとんどしてへんし。まあそこはFaustですから。
いいライブでした。文字通りに鉄板やら鉄棒から火花が飛び散り、発泡スチロールも飛び散ってました。ドラム缶と電動ノコギリの相性は最高でした。もちろんそのようなパフォーマティブな身振りが常に核心につながるわけではありません。1曲目とアンコールその他で見せたように、初期メンバ2人ががっちりと土台を敷いた肉弾戦インストにも大きな魅力がありました。そして「あの女は誰だ?」と観客に疑問を抱かせたSwayneさんはPeronとほぼ対等の位置でパフォーマンスを行っていました。ちなみにこの限定ライブ音源のジャケは、13×13で壁に止められ(すなわち150枚限定といいつつおそらく関係者用に19枚別にあるということですね)、ライブ中に彼女が絵を描くという行為によって生み出されたものです(掲載している写真は逆側で、しかも諸般の都合上周辺が入っていません、申し訳ない)。
過激なパフォーマンスという触れ込みがあったし、特にPeronは途中観客に「殺すぞ」といったり、ステージ上でSwayneとけんかの真似事なとしてらっしゃいましたが、常時にこやかでした。ライブ終了後、みんなに少年ごたる気持ちでサインをもらいに行きましたが、Zappiは超やさしかった。Peronはたぶん酔ってた。トランクスちゃうん?なZappiのざっくりとしたカウント導入から、アンコール時「クラウト・ロック!」と叫ぶPeronにいたるまで後追いの若輩者の僕でさえニヤニヤがとまりませんでした。要所要所にみせる「どないやねん」なパフォーマンスも含め、常に怒りと笑いによってこの偉大なるバンドは成立していることがわかる。Faustの名義は諸般の理由で分裂している現状があり、今回のFaustも純正とは行かないまでも、いくばくかの精神が残っているわけですし。
またJohnstonさんのギターもびりびりとかなりいい音を出していました。Hodsonさんはほとんど表情を変えずに、ほぼサポートに徹している感じがしましたけれど、Zappiとともにツードラになるときはテンションがぐらつかざるを得なかった。
客層は僕のようなビギナー若手(サブカル臭ないしプログレ臭強め)、おそらくかなり年季の入ってるおっさん、あとはちらほら外国人。
料金はdoorで7500円。高くないかい?とも思う(ライブ途中一人の外国人もそうさけんでいた)。しかし皆さん、Faustなんだから、ということなんでしょうか。正直僕自身も最初は「Faustを見に行く」という一種儀礼的な行為に払ったつもりだったんです。しかしだ。ライブの内容は十全に値段相応でしたね。調子のっててすいません。
さて、本題といいますか、このブログの本文である盤のレビューへ。というか文句へ。正直僕も脳が麻痺してたので、この限定ライブ盤にもかなり期待を寄せていたわけです。3000円でした。「あのライブの前半1時間だけでも入ってるなら5000円でも買うな」とか思ってましたので妥当な値段と考えた。でも良く考えると、1時間焼くのも時間がかかるわけで。帰って聴いてみると案の定5曲14分という。まともに収録されているのは1曲のみ。切れそうな内容。てか切れる。「なめんな、ごらあ!こちとら金持ちばっかとちゃうんじゃ!こんなんあまりにぼったくりではないかね?誠意って何かね?」その一方で、まあ結局はそれこそ儀礼的な記念品なんだろうなーという気持ちもあって複雑です。個人的には結局盤フェティッシュな部分もあるのでいいのですが、やっぱりあのライブの興奮をもう少し刻み込んで欲しかったものです。多分最後にこの限定ライブ盤買うために並んだなかには、彼氏彼女や友達や血族にとりあえずつれてきてもらいながらもあのライブの内容に感動して、本作に大いなる期待を込めていた人々もいるだろうに。しかしやはり収録されている音楽云々ではなくFaustの何かしらの身振りの痕跡に対して3000円で捧げることが求められたわけですね。ありがとうFaust。最後のオチでさえ僕に怒りと笑いを教えてくれて。
今度は初期Faustが完全に復活することもあればいいなーと思いつつ(多分無理だな)、多分今回のように現在形としてアップデートされているライブのほうがよかったとも思います。でもこれで数年後また来日とかになったら「もうえーやろこんでも」と思うんでしょう。伝説は稀であることが望まれるわけです。
それでは長々とケチつけてすいませんでした。しかも音楽自体の話ほとんどしてへんし。まあそこはFaustですから。