D'Angelo : Brown Sugar
ARTIST / D'Angelo
TITLE / Brown Sugar
LABEL / emi records
DATE / 1995
TITLE / Brown Sugar
LABEL / emi records
DATE / 1995
1481。以前紹介した盤"Live At The Jazz Cafe, London "。日本盤にはM5とM11からM13までのボートラあり。当時21歳。本作に収録されている曲の多くが10代ですでに制作されていたという。マジかよ。D'Angeloのように、若き天才は多くの人々をひきつける。それ自体どういうわけかエロティックな魅力を秘めているからだと思う。そぐわなさの妙とでも言うか。2ndほど過剰な洗練はないかもしれないが、適切な洗練によってR & Bをネクストへと引き上げた、あるいはそれまでのを集大成したという内容になっている。M6などヒップホップを引用するかのようにビートをしきながら、ジャズの色調で仕上げられている。各所に卓抜なセンスを忍ばせて、現在形のポピュラー音楽(ヒップホップ)とジャズを黒い糊でしっかりと固定している。両要素とも完全に後景化しているのがすごい。最終的に総合された全体はD'Angeloという稀代の若き天才によって見事に演出されるからである。そしてわれわれは素晴らしい曲書きを与えられたわけではない。天性の声帯はハスキーな震えによって部屋を満たす。素晴らしい、完璧だよあんた。勘弁してくれよ。しかしひとつ言いたいのは、寡作の天才を僕個人は信用しないということである。Frank Zappaのようおに多作の天才のほうが、何よりもやさしいからだ。いうまでもなく傑作。