Jeff Hanson : S/T
ARTIST / Jeff Hanson
TITLE / S/T
LABEL / kill rock stars
DATE / 2004
TITLE / S/T
LABEL / kill rock stars
DATE / 2004
1625。myspace。不定期でレビューを再開しようかどうしようか。まあいいや。Elliott Smithという偉大なる作家が死んで何年たつのかわからない。思い出したくもない。その日を。喪失感に苛まれたかつて。Jeff Hansonはまさに今の作家である。しかもSSW。彼はどうしようもなくElliott Smithを引き合いに出して語られる。かなり高音でささやく彼の声は重ねられて、僕たちの大好きなテクスチャを生み出している。そして旋律のたゆたいと展開は、いまは失われた天才のそれをなぞっているのは間違いないだろう。どうしようもなく、なぞっている。kill rock starsに属しているということは言わずもがな。Jeff Hanson本人が望んだのか、それともレーベルが探し当てたのか。どちらにしてもJeff HansonとElliott Smithは近しい存在として語られてしまう。現在ではそれほど接着させられることによって、作家なるものが持つオリジナリティへの欲望が消毒されているかもしれない。その可能性は高い。不本意なことだろう。しかしこの2nsでは、そのような言説も許されるはずだと思う。ギターと旋律とウタで勝負しているJeff Hansonには偉大なるかつてが顕在化している。僕はどうしようもないことに初めてJeff Hansonの曲を聴いたとき、異常な満足感に浸ってしまった。申し訳ないほどに。しかしこれは僕の問題だ。君たちの問題ではないと思いたい。新鮮な気持ちで聴いてみて欲しい。盤の交換がめんどくさかったからという理由もあるけれど、ここ数ヶ月で多分一番聴いた盤です。