Cristian Vogel : All Music Has Come To An End

ARTIST / Cristian Vogel
TITLE / All Music Has Come To An End
LABEL / tresor records
DATE / 1996

1626。以前紹介した盤"Beginning To Understand "。いいタイトルですね。今の僕にはとてもふさわしく響くといいますか。僕の場合過去完了かも知れませんが。内容は悪くないです。叩きまくりなフロア使用で、爆音で聴けばしっかり脳髄を刺激することでしょう。凝った展開を見せる曲はなく、反復を基調としたストイックな道筋にのり、適度にうねりの装飾を乗せることで叙情性を排除することに成功して言いると思う。物語の排斥は動物的欲望を喚起する、と思う。今の瞬間、僕もしっかりと衰えているな、と思った。個人的な感慨ですけど。AFXと比較してみるとか、いろいろ楽しめる要素はある。それにしても本当にすべての音楽は終わってしまったのでしょうか。それともそれとも、やっぱりそのカテゴリはほかの多くのもののように上書きされて拡張ないし変容しているのでしょうか。わかりません。このような物言いには少なからず、個人的な感傷が含まれていて、その意味では、本作は音レベルの動物的欲望と、それを名指す上での過剰な人間的理性が働いているように感じます。...だから僕も衰えたんだってば。