Sly & The Family Stone : Fresh
ARTIST / Sly & The Family Stone
TITLE / Fresh
LABEL / epic
DATE / 1973/2007
TITLE / Fresh
LABEL / epic
DATE / 1973/2007
1333。オリジナルフルとしては6枚目。"There's Riot Goin' On"以後、Slyの1人舞台の様相を占めてくるのがジャケットからもわかる。一見軽快にも見えるが、前作からSlyはライブを何度もキャンセルしたり遅刻したりするようになり、もはやぼろぼろの精神状態。そんななかでベースシストLarry Grahamと不仲になりLarryはチームを追い出されてしまう。またドラマーのGreg Erricoもそんな状況に嫌気がさしたのかグループから脱退する。代わりにRusty Allen(ベース)とAndy Newmark(ドラマー)が新加入し、本作が作られることになる。最悪の状況。1972年は国外でも国内でもアメリカはぼろぼろである。ベトナム戦争、ウォーターゲート事件、その他いろいろ。それを尻目に翌年作られたのが本作である。Slyの後期三部作に含めてもよいともいえる内容のよさで評価が高い1枚。グルーブをつかさどるリズム隊が入れ替わったことで、うねりにも変化が生まれるのは当然である。しかし少々の明るさを取り戻したとSly本人は感じたから新生Sly & The Family Stoneを高らかに宣言するタイトルをつけたのだろうが、やはり独特の重い雰囲気を引きずっているのは曲を書くやつが何も変わっていないからだろう。なんともしみったれたタイトルのM2'If You Want Me To Stay'などが新生でありながらサヨナラを予感させると2007年レガシー盤のライナーに書いてありました。そして世評でも、本作を最後にこのバンドは失速すると考えられるようです。僕としては本作はやや光を取り戻しつつある全体が見事に楽曲の全体性を回復しているように感じ、すこぶる良い盤と考えています。てか基本的に絶対評価ならSly & The Family Stoneのここまでのアルバムは全部名盤ですね。すごすぎます。ボートラはすべてが未発表音源で全5曲。