King Kong : Buncha Beans
ARTIST / King Kong
TITLE / Buncha Beans
LABEL / drag city
DATE / 2007
TITLE / Buncha Beans
LABEL / drag city
DATE / 2007
1281。myspace。これまで紹介した盤"Me Hungry""The Big Bang"。Ethan Buckler(ギター、キーボード)を中心に、Willie Maclean(ベース)、Peter Townsend(ドラム)、Amy Partin ritchie(ボーカル)という布陣。Paul Oldhamによる録音。King Kongは常にルイヴィルを見つめ続けてきた重要なバンドである。まさにSlint以後の一つの成果がKing Kongなのだから。そのわりに日本でKing Kongがそれほど注目されていないというのはおかしい話である。もちろんスタイルが円熟なブルースを基調としたものだから、斬新さや新奇さというものを求める若者たちには受け入れられないかもしれないな。けれどもこの盤にうまみを感じられるようになれば、新しいステージにいけることを保障しよう。実をいうとこの盤もポストロック的な形式を隠し持っているのだ。各楽器がそれぞれの持ち味を主張しながら、反復を伴って構成的な物語から逸脱しようという楽曲。おいしい。まるで演歌を聴いているような、そんな気持ちになることもある(M5)。そこで日本との架け橋がなされているのだ。すべては円環として閉じて関係しているという不思議。この盤にはそのような気持ちを起こさせるかたちがある。King Kongはあと10年で伝説になるだろう。