Frank Zappa : Chunga's Revenge
ARTIST / Frank Zappa
TITLE / Chunga's Revenge
LABEL / bizarre records
DATE / 1970
TITLE / Chunga's Revenge
LABEL / bizarre records
DATE / 1970
1209。久方ぶりのFrank Zappaじゃい。最近買ってなかったのだが、研究室の留学生に3枚ほどもらいました。ありがとうございます。本作は、超糞名盤の"Hot Rats"の次にリリースされたものであり、熱量は決して衰えていません。ややプログレ的な作り方は退き、よりギターのテクニックを全面に押し出しながら、ブルースを基調に強いている。ギタリストとしてのZappaに出会いたいならばかなり相応しい1枚だろう。M1のインストから結構やられます。 The Mothers Of Inventionの面子がしっかりと演奏をフォローし、かっこよすぎで、暑苦しすぎで、男臭すぎの汗飛び散りねっとりサウンドを展開している。M4のようにAynsley Dunbarの激烈なドラムから入り、会場が一体となって抜けるようにZappa様がギターをソロる曲なんてのは正直そのステージ見てたら鼻血でまくりだったろうと思います。これか、このたぎりこそZappa様のお力なのか、と。表題曲のM7に至り、これが俺様のやり方だ、というプレイを見せ付けられたとき、僕はZappaを聴いていて幸せだと感じました。こんなにも彼はまっとうなのに、恐ろしいほどロック・プロパーの人間たちからは無視されています。憤りさえ感じます。なぜなのでしょうか。なぜ、彼の音が世界中の人々に届かないのでしょうか。たしかにM8のようにお遊びのように感じられるときもあります。しかしこの打音を用いたアプローチも実験的なその態度は賞賛されこそ嘲笑されるようなものではない。M9の能天気で楽しげな1曲はある種Zappaの生涯にわたるプロパティをあらわしているようで楽しい。全体を通じてこれぞZappa、という濃縮された1枚である。ありがとうございました。