Felix Kubin : Filmmusik
ARTIST / Felix Kubin
TITLE / Filmmusik
LABEL / a-musik
DATE / 1998
TITLE / Filmmusik
LABEL / a-musik
DATE / 1998
1217。都市などの環境音を作品に取り組む試みを続けるKlangkriegの片割れであり、ドイツの電子-ポピュラー-実験という関係のなかでも比較的名前のあがるFelix Kubinです。a-musikの盤で本当に最近目にしなくなりましたね。この盤にはインダストリアル音楽の重要盤を数多くリリースしたレーベルwalter-ulbricht-schallfolienを運営するDitterich von Euler-Donnerspergなどが声素材を提供しています。非常に不穏な雰囲気の漂う作風ですが、どうも彼の作風はそういうものではないようです。もともとオルガン奏者として活躍しながら、不慮の事故で断念し、その後悪魔的な宗教団体に関わっていたこともある、とmacmanus recordsのレビューに書いてありましたので、その影響がこの盤に出ているとすれば、なるほどそうかもしれないと合点がいく内容だ。赤子の声と電子音を混ぜることで、これほど強烈な悪夢を作り上げることができるとは。この盤全体としては、アルバムタイトルにあるように、映画音楽を意図していたか、何かしらの形で映画に使われたものかが集められているのだろう。ワルツ曲などもあって、気持ちよくストーリーを構想できる。電子使いは、やや輪郭の微細さに欠けるものの概ね好ましい。