Phon°noir : Putting Holes Into October Skies

ARTIST / Phon°noir
TITLE / Putting Holes Into October Skies
LABEL / quatermass
DATE / 2006

1194。なんかquatermass久しぶりです。sub rosaから分離してからというもの高水準の電子を鳴らし続ける(だからといってsub rosaの傘下の盤を否定するわけではない)quatermassの2006年リリース作品。ベルリンなMatthias Grubelという方によるプロジェクトで、正規としては1stではないかね。ディレイしながら左右を揺れ動くギターとボーカル、それにがちゃものを添えて、というような作風。メランコリーな約束を取り交わすレベルは低く、非常にロウなテンションで起伏なく進む電子レンジ。ギターの使用が印象的だが、精緻さを演出するほどメカへと沈んでいないところが構造的に人肌という比喩を実践する。正直内容は退屈かもしれない。ちょっとスカスカかなーという。最近は特に個人的趣向がみっちりむちむちタイプなのでそうお感じるのかもしれない。もしかすると、ボーカルありきの思考によって組み立てられているために間隙が残され、そこから空のすきま風を感じるのではないかと考える。テクスチャは嫌いではない。ちなみに2007年はsub rosaへと移って2ndを出したみたいで、作風がもっと実験的になったのかなと予想させるが定かではない。