Shukar : Bear Tamers Music
ARTIST / Shukar
TITLE / Bear Tamers Music
LABEL / sub rosa
DATE / 2005
TITLE / Bear Tamers Music
LABEL / sub rosa
DATE / 2005
1158。いいねぇ。さすがsub rosa。よくわからんがpalrallaxのレビューによれば、「ジプシー音楽の原始的スタイルであるUrsari Musicを現代的に再現したもの」らしい。それは他のレビューによれば、古代ルーマニアにおいて蒙古人とタタール人が邂逅したときにさかのぼるという。それゆえ作曲者は不詳である。Clasicというかたがおそらくメインの古くからあるリズム楽器を使い、 Napoleonというかたが木の樽をたたき、Tamangoかたがスプーンを操る。この3者の歌と掛け声も合わさって、レコード屋のワールドコーナに置いてあると先入観させる音楽を作り出している。ほとんど加工されていない録音で、かなり乾いた打音とボーカルが部屋のなかに響き渡る。正直かっこいいと思う。僕の音楽遍歴では、こういう機会がない限りなかなか民族音楽と呼ばれるようなものにコミットすることはないし、収拾がつかなくなるので当面はその予定はないのだが、この盤を聴くとかなり誘惑に駆られます。簡素だが、不足を感じない。そして声には魂がある、と普遍主義的なことを感じさせてくれる。幸福な瞬間である。というかやはり余計なことを考えないからか、演奏の刻みがたくみすぎる。高揚感にあふれる熊追い(というものがあるのかわからんが)の光景をありありと出現させるようである。要所要所に現れる現代的な展開は、もしかしたらアレンジが施されているのかもしれないけれども、それがさらにこの盤を僕たちに近づけるものになっているといえるだろう。sub rosaがいい仕事をしたときに現れる良盤です。